シルクについて

絹製品の一般的な特徴

絹製品について

光沢と色彩

 シルクの光沢はよく真珠にたとえられます。真珠は、核の周囲に極めて薄いたんぱく質の層が蓄積されて出来上がっております。これに光があたると、波長によって表面で反射するものと、内部まで透過してから各層で反射するものとが干渉し合って、気品のある光沢を生み出しております。シルクの光沢も、蚕が繊維を作り出す過程でできるフィブロインたんぱく質と複雑な微細構造(フィブリル構造)が魅惑な光沢を生み出しております。また、シルク(フィブロイン)の大小さまざまな三角断面によるプリズム効果が絹の光沢をより一層美しいものとしております。

特に、シルクの魅力は、染め上がりの美しさにも有ります。絹は、染まりやすく、繊細な図柄を鮮やかに染め分けることができます。それは、シルクがたんぱく質繊維であり、結晶性部分と、非結晶性部分とがほどよく混り合い、染着座位があるためです。

風合いとドレープ性

 風合いとは、主として官能的な織物の品質評価であります。通常、織物に使われる風合いの表現は、ぬめり(弾力のあるなめらかさ)、しゃり(シャリシャリした感じ)、腰(反発力、弾性のある充実感)、張り(張る感じ、曲げ剛さが強く関係)、ふくらみ(あたたか味のある厚み感)などの主観的評価であります。

この風合いは、先練織物(さきねりおりもの)と後練織物(あとねりおりもの)では、繊維組織が異なるので、地合いは全く異なってきます。また、同じ平織でも撚りを施さない生糸を使った羽二重(はぶたえ)と、強い撚糸を使った縮緬(ちりめん)やクレープとは別の感触が得られるように、絹織物の風合いは非常に多様で、あらゆる衣料素材の中で、シルクは最も風合いを持った素材であります。

柔らかくて腰がある

シルクは、天然繊維の中で、最も細く、長い繊維であります。そのため柔らかい織物でも薄い織物でも自由に作ることができます。特に、其の秘密は蚕が繭をつくるときにあります。頭をS字形に振って糸を吐きだします。これが繊維に細かなうねりを与えます。このことによって、柔らかい張りのある織り物が生まれます。また、絹は自然の産物であるため、太さや形が微妙に異なる繊維が集まってできております。これが柔らかさの中に腰・張りのある織物をつくりだしております。着物の崩れやネクタイの締め具合が良いのはこれらの特性によるものです。

ドレープが美しい

ドレープとは、シルク独得の造形美です。これは織物のしなやかさ、腰などと深い関係を持ち、糸使い、織り方によっても異なってきます。絹の織物が多様なドレープ性を示すのは、繊維の細さ、弾性などをうまく織物に活かしているためであります。

軽やかで暖かい

シルクを着た人は異口同音に「軽くて」「暖かい」と絶賛されます。この保温性の良さは、熱伝導の小さい空気をシルクはいっぱい持っております。其の原理は、カイコが体内の絹糸腺から糸を吐き出す際に、吐き出された糸から水分が蒸発いたします。その祭、糸の表面に小さな穴がいっぱい空いて、その中に空気が沢山詰まっております。この熱伝導率の低い空気が体を包み込み、体温を外に逃がさないために保温性が高くなります。また、熱伝導率同様に糸の中に空気がいっぱいあることにより、軽い繊維が生まれてます。

引っ張り強さと伸び

細いシルクは弱いように思われるが、引っ張り強度は1デニールあたり約4gで、天然繊維の中ではかなり強靭な方であります。また、伸び(切断伸度)に対しても約20%で、衣料素材としてはもっとも好ましい値を持っております。

吸湿性・浸透性

織物を握っていると、手のぬくもりでしっとりとするものがあります。それは織物を構成する繊維の吸湿性の差異によるもので、吸湿性の大きいシルクはサラサラとしてます。特に、人体からは1日約1~1.5リットルの水分が発散されると言われております。衣服には、この水分を吸収して外気に放出する機能、すなわち透湿性(通気性)が必要であります。また、着用時の快適さと保健衛生上からも強く求められております。衣料素材としては、通気性のよい布の構造と吸湿性のよい素材がもっとも望ましい。天然繊維の中でも、絹は綿の1.3~1.5倍の放湿性があり、吸湿性についても綿に遜色ない特徴をもっております。したがって、シルクは湿速度が大きく、衣服内に余分な湿気が残留しないため着心地が非常に良いことが立証されております。また、身体に対する外界の温湿度変化の影響を緩和する作用も兼ねております

帯電性

冬になると衣服の着脱時にパチパチと音がして、時にはショックによる不快感を味わうことが多くあります。これらは、みな静電気のいたずらで、保健衛生上からも好ましくありません。

一方、これらの静電気は繊維の水分が多くなると電気抵抗が小さくなり帯電しにくくなります。したがって、著しく乾燥するとシルクも羊毛も帯電は避けられないが、吸湿性に富むシルク製品は合成繊維製品のような帯電は起きにくい特徴を持っております。

防しわ性

布地にしわができにくい性質やしわができても残らない性質を防しわ性という。一般的に繊維の伸長弾性が大きい羊毛、ナイロン、ポリエステルなどの織物は防しわ性が良く、この性質の小さい麻や綿、シルクなどの織物は防しわ性が小さいです。また、絹織物がしわになりやすいのは、シルク繊維の伸長弾性によるばかりでなく、薄地物が多いこと、織物がち密に織られていることなどが原因している場合が多いです。しかし、ちりめん、クレープ類のように、強撚糸によって、防しわ性を高めたシルク製品もございます。特に、和服は着用後、衣紋(エモン)掛けに吊るしておくと数日でしわの大部分は消えます。これは絹の吸湿性が良いために、空気中の水分を取り込むことでしわを取り除いてくれます。

耐摩耗性

織物の表面を連続して摩擦すると、糸や繊維が摩耗して布が破れてしまいます。着用時の衣服は、いろいろな歪み状態で摩擦されております。シルク製品は、袖口やひだなど、折り目の部分が摩耗しやすく、屈曲されて歪んだ状態での摩擦に特に弱いです。織物組織ではシルクは平織は丈夫であるが、朱子織は弱いので使い方に注意を要します。また、羊毛とシルクの混紡織物では、羊毛繊維はスケール(羊毛の表面お覆っている鱗片)をもっているので抜けにくく、それに対して、シルクは鱗片が少ないために絹組織だけが抜け落ち、耐摩耗性を悪くなります。また、摩擦によりスレ、毛羽立ちなどが起こるので注意を要します。

スレ

摩擦によって布面の光沢が部分的に粉がついたように異常となることをスレといいます。特に、濡れた状態では繊維が柔らかくなっているため起こりやすいです。さらに、過度の摩擦によって絹繊維(フィブロイン)が微細繊維(フィブリル)に分裂し、毛羽立ちとなって一層外観を損なうこともあります。

ラウジネス

主として先染織物に発生するシルクの欠点です。布一面に非常に小さな毛羽が点々として現れることがあり、これをラウジネスという。原因は繭糸に内在していて、精錬でセリシンが除かれると現れるます。精錬が過度の場合に発生しやすく、摩擦により助長される。

黄変と脆化

シルクは長期保存や日光にあたると黄変、脆化する特徴があります。この問題は古くからその改善が進められてきておりますが、たんぱく質繊維やナイロンなどペプチド繊維の課題となっております。逆に紫外線防止衣料、すなわちUVカット機能を有する衣料として評価する意見もあります。このような黄変を避けるには、洗剤に中性洗剤を使う。または、水洗いを十分に行う等して、直射日光や紫外線を避け、低湿度の暗い場所に保管するなど取扱い上の注意によってある程度黄変を緩和することができます。なお、最近、紫外線吸収剤を用いた加工方法が開発され、黄変防止に有効であることが報告されております。

この効果はドライクリーニングでは殆ど変化しないが、水洗いでは効果が失われる場合がおおいです。

難燃性

絹は、衣料用繊維の中で最も燃えにくい素材です。合成繊維は、200℃前後で分解、溶解、燃焼し、有毒ガスを発生いたします。また、これらの繊維を肌に付着し、大火傷にあう事例も多く報告されております。これに対して、絹は、300~400℃にならないと燃えません。たとえ燃えても有毒ガスは発生いたしません。また、溶融しないので肌から簡単にはく離することができ、非常に安全度の高い繊維であります。

紫外線カット性

絹フィブロインの紫外線吸収スペクトルをみると280nm付近に吸収極大値が現れ、220~280nmにも強い吸収が見られます。特に、チロシンなどのアミノ酸に、ペプチド結合によるものとされ、シルク製品を身に付けた場合、人体に有害なUV-B・Cが吸収されて透過量が減少いたします。絹素材の紫外線カット率は90%前後と、ウールと並んで極めて高い数値を示すとの報告がされております。このカット率は黒色など色の濃い衣服が高く、白いものは低いです。

抗菌性・その他

抗菌性

シルク製品は抗菌性を有するといわれております。現時点でその効果はいまだ十分に明らかにされていないが、家蚕の笹繭や野蚕の天蚕などでは顕著な抗菌性が確認されております。

これはセリシンに含まれるフラボノール色素の存在によるもので、精錬過程で完全にセリシンを除去せず、製品にある程度色素を残した製品の開発が進められております。

抗酸化性

シルクは抗酸化機能を有することが知られております。これはひとの健康との関わりの深い活性酸素の働きを抑えるもので、様々な病気や老化予防・アトピー性皮膚炎への効果などが期待されております。

物質吸収性

絹フィブロンは結晶領域と非結晶領域とからなり、分子内には豊富な活性基が存在しているので、優れた物質吸収性を持っております。例えば、ガス吸着性ではアンモニア・エチレンなどに顕著で食品の鮮度保持に効果が認められております。ビスフェノールA(環境ホルモン)も吸着するなど他の衣料素材にみられない優れた機能を有することも明らかにされております。また、金属吸着性も強く、この性質は銅イオン吸収させて抗菌性付与に利用することが考えられ、スズを吸着させる増量加工は古くから実用化しております。

シルクとのつき合い方

シルクの取り扱いについて

シルク製品の取扱上の注意

シルクは美しさ、着心地等の面で優れた繊維でありますが、その反面、耐摩擦性や黄変等の問題があることから、その取扱いには十分注意する必要があります。主な注意点を以下に取り上げてみます。

●シルクは繊細な繊維なので、着用や洗濯の際に無理な力が加わると、型くずれしたり、糸がほつれたりする恐れがあります。

●着用や洗濯の際の摩擦によって、繊維が細かく枝分かれして毛羽立ち(スレ)を生じやすく、濃色のものでは白っぽく見えることがあります。

●染色の弱いものでは、洗濯や汗により色落ちしたり、色がにじむことがあります。

●シルクは紫外線を吸収し変質しやすいので、日光や蛍光灯の光に長い間曝されると、黄変したり、生地を傷めやすいです。

●絹はタンパク質繊維なので、湿気によりカビが生えたり虫害を受けやすいです。また、極端なアイロンの高温には気をつけて下さい。

●汗やシミが付いたまま長時間放置すると、黄変したり生地が弱くなる恐れがあります。

日常の扱い

日常的な取り扱いの中で、まず、心がけなければならないことは、外出から帰宅した後の手入れの仕方です。帰宅したら、ポッケットの中に入っているものを全て取り出した後に、埃をよく払いましょう。その際、強いブラッシングは禁物であり、柔らかなブラシで織目に沿って埃を払い落とします。その後、ハンガーにかけて、風通しがよく直射日光に当たらない場所に掛けて下さい。これは、体のぬくもり、汗などによる湿気を払うとともに、ある程度しわを伸ばすためでもあります。この際にハンガーは、針金ハンガーではなく、スポンジなどで覆ったものを用いないと型くずれの原因になります。ハンガーにかけるときは、服の形を整えて型くずれしないように注意して下さい。また、汗のシミは放置すると落ちにくくなるので、汗シミがひどいときは固くしぼった布でたたき落とすなど応急処置を施して、できるだけ早く(なるべくなら即日に)クリーニングに出すことが望ましいです。汗ばむ季節には、汗取りガーゼを当てる等インナーに工夫するとよいです。シミ、汚れの防止措置としてスコッチガード加工等の方法があります。

なお、しわの問題については、ハンガーにかけることによってかなりのシワは除去できますが、完全に取り除くにはアイロンに頼らざるを得ません。

洗濯(クリーニング)

家庭で洗濯できるシルク製品は、一重仕立てでプリーツ加工等の特殊加工されていないワンピースやブラウス、スカート、ワイシャツ、ネグリジェ、パジャマ、インナー、ニット製品等です。一般的にはクリーニング店を利用する方が安全です。

また、サテン系のものは水濡れによって品質を損なう恐れがありますので、家庭での洗濯は避けるべきです。色落ちの心配のあるものについても、家庭での洗濯は避けるべきです。

クリーニング店の利用法

クリーニングに関して

クリーニング店の選定

クリーニングによる事故を防止するため、クリーニング店の選定に当たっては、次の点に注意するといいでしょう。

●シルクの特性を熟知しているか?

●受付の際にシミ、汚れ、素材等を確認するか?

●細かい注文にも耳を傾けるか? 

●保管や手入れについてアドバイスをしてくれるか?

また、ボタン付けなどの補修を怠らず、仕上がり日守るかも重要なチェックポイントであります。

クリーニング店に依頼する際の注意点

クリーニングによる事故を未然に防止するためには、クリーニング店に依頼する際、シルク製品であること(交織、交編の場合はあその素材名)をはっきり知らせると同時に、汚れの原因(種類)と場所などを明示する必要が大切です。汚れ場所を明示するに当たっては、かがり糸などによってその場所に目印を付けておくとよいでしょう。上下揃いのものは、一緒に出さないと出来上がりの色調が微妙に異なる恐れがありますので、必ず一緒に出すようにしましょう。また、破れやキズのある場合は、できるだけ補修してから出す方ほうがいいでしょう。特に、ニット類には注意する必要があります。また、大事なシルク製品については、クリーニング店には一品洗い等の特別メニューもありますので、応急処置ができるものは行った上で、なるべく早くクリーニング店に出すことが必要です。

家庭での洗濯方法

シルク製品を家庭で洗濯する場合には、中性洗剤を使用し、30℃ 程度のぬるま湯での手洗いが基本です。洗い方は、押し洗いやふり洗い、つかみ洗いし、もみ洗いは避けて下さい。汚れのひどい箇所は軽くたたく様にして洗いましょう。できるだけ洗濯機は使用しない方がいいですが、比較的ラフな扱いのできるニット類について使用する場合は、必ず布袋に入れた上で洗濯時間を短くするとよいでしょう。洗濯後はよくすすいだ後、軽くしぼってかげ干しして下さい。この場合、ワンピースやブラウスなどは、ハンガーにかけて形を整えてから、かげ干しして下さい。強く絞ったり、脱水機にかけることは禁物です。漂白には、過酸化水素系、ハイドロサルファイト系が適しており、塩素系漂白剤(さらし粉、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム)は、生地を傷めるので絶対に使わないように注意して下さい。なお、ネクタイやスカーフなどの小物については、リグロインなどの石油溶剤をしっとりとする程度に含ませたパン粉(ブラウスの場合コップ1杯、ネクタイでは1/2程度)と洗濯物とを清潔なさらし木綿の袋に入れ、3~5分程度振り洗いするという手軽な ドライクリーニングの方法も知られております。

アイロン掛け

シルク製品のアイロン掛けの場合は、必ず木綿などの当て布を当て、温度は130℃程度とすることが大切です。スチームアイロンを使用する場合は、蒸気の量を少なめすることと、アイロンを軽く手早くかけて仕上げることが大切です。スチームアイロンは、水の汚染などによってシミになる場合がありますので、アイロンの水の状態をよく調べることが必要です。この失敗を防ぐために、あて布をしたり、洗濯物が半乾きのときに乾熱アイロンを裏から当てたり、裏から霧吹きをするなどの方法もあります。シルクの耐熱性については、他繊維に比べて高い方ですが、家庭用アイロンには生地の種類に応じた温度調整装置が付いているので、絹の目盛に合わせて使えば間違いありません。また、アイロンは、できるだけ織物の経糸、緯糸の方向に沿ってかけるようにして下さい。その際、経糸と緯糸の太さが違う織物では太い方の方向から始めると美しく仕上がります。薄地のブラウスなどの場合は、アイロンの圧力を強くすると、モアレ(木目状の縞模様)現象が発生することがあるので注意して下さい。また、湿った状態で摩擦を与えると毛羽たちが生じる恐れがあるので注意して下さい。なお、雨や水に濡れた後に水ジミのような跡が残ることがありますが、霧を吹いてアイロン仕上げを行うとほとんど目立たなくなります。

保管

シルク製品の保管に当たっては、「汚れを取り除くこと」「湿気を防ぐこと」「虫食いを防ぐこと」「光を避けること」等がポイントとなり、このためには、完全にクリーニングしたものを湿気の少ない洋服ダンス等で防虫剤を用いて保管することが必要です。

また、重ね過ぎると生地を傷めるので、洋装品はなるべくハンガーにかけて保管することをお勧めいたします。たたんで保管する場合は、肩や折った部分などに紙を適当に丸めて入れておくとよいでしょう。よく、クリーニング店等からビニール袋に入れて届けられた商品は、ビニール袋で密封すると空気の流通が悪くなるため、ムレやカビを生じたり、残存溶剤の気化ガスのため生地を傷める恐れがあります。したがって、必ずビニール袋から取り出して、ハンガーにかけ換え、風がよく入るような状態にして、収納保管するようにするといいでしょう。きものの保管に際しては、折り目正しくたたみ、重いものは下、軽いものは上にふわっといれて、たくさん重ね過ぎないように気をつけて下さい。防虫剤の使用に当たっては、2種類以上の防虫剤を用いると、相互に干渉して防虫効果を妨げるだけだけでなく、シミなどの原因にもなるので、1種類の防虫剤を絶やさず使用することが必要です。

       【シミ落とし方法(シルク製品をを中心に)】

汗・・・・水あるいは薄いアンモニア水を霧吹きして乾燥する。

泥・・・・十分乾燥した後、よく揉むか、ビロード地などで擦る。

尿・・・・薄いアンモニア水で洗った後、薄い酢酸水で処理する。

垢・・・・よく暖めた真綿で擦る。ガーゼあるいは脱脂綿にベンジンを浸して軽く叩く。

かび・・・・十分乾燥した後、刷毛で擦り、薄いアンモニア水で洗う。

茶汁・・・・薄いアルコール液を浸したガーゼあるいは脱脂綿で拭き取る。

果汁・・・・ほうしゃ液に薄いアンモニア水を加えた液で洗う。

酒・・・・新しいものは水洗、古いものは大豆の煮汁に浸して水洗いする。

コーヒー・・・・薄いほうしゃ液とアンモニアの混合液で洗う。

醤油・・・・水洗いの後、薄い酢酸溶液で洗い、更に水洗する。

ソース・・・・薄いセッケン水で洗う。

煙草の脂・・・・アルコールあるいはベンジンで拭き取る。

血液・・・・冷水またはセッケン水で洗う。古いものは薄いアンモニア水で洗う。

墨・・・・飯粒にセッケン水を加えて練ったものを塗り、乾燥後に軽く揉む。

マジックインク・・・・練り歯磨きを塗って揉んだ後、住居用洗剤で洗う。

ボールペンインク・・・・住居用洗剤で洗う。

ペンキ・・・・シンナーで溶かし、拭き取る

鉄さび・・・・温めた薄い蓚酸液を塗った後、水洗する。

次のものは、専門家に任せた方が安心できます。墨汁、インク、口紅、マジック、ボールペン、ほか。

*中性洗剤を用いた時には必ず後で水拭きしてください。(強く擦ることは避けてください。)

【用語解説】

●強度(g/d):1d(デニール)の太さの繊維を引張て切る時、どの位の力(重さ)を必要とするかを示した数値。絹の場合1dの直径は約10ミクロンと見てよい。

●伸度(%):繊維を切れるまで引っ張った時、元の長さの何%伸びたかを示す数値。

●衝撃切断エネルギー(Erg/cm):瞬間的に力を加えた時に材料を切るのに使われるエネルギーを単位体積あたりのエルグ(ジュールの10倍)で表した数値。

●ヤング率(㎏/mm):切り口1平方ミリメートルの材料を、1%引き伸ばすのに必要な力を100倍した数値。

●摩擦強度(回):一定の条件で摩擦した場合、切れるまでの回数。

●屈曲強度(回):一定の条件で繰り返し折り曲げた場合、切れるまでの回数。

●熱電導度(Cal/cm、Sec.℃):1センチメートルの距離の間へ材料を入れ、1秒間に1℃温度を上げるのに必要な熱量をカロリーで表した数値。

●吸水性(%):温度20℃.湿度65%の環境で含む水分の無水量に対する比率。

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