探検家・故植村直己を守ったシルク

コラム用のシルクです。

絹は防寒具素材としても有名です。故・植村直己氏は1978年に北極海の乱氷を乗り越えて単独で犬ソリ探検を行いました。犬ゾリはトータルで20,000km以上を走行いたしました。この冒険・探検は過酷な白い大陸・南極への挑戦への序曲でもありました。酷寒の南極探検で故・植村は防寒具としてシルク製品を選んだのです。

南極探検を実現するための装備は大変なものです。生活用具としては、寝具、日用品。犬ソリ関係では、ハスキー犬11頭、ソリ1台、石油コンロ、ランプ、手袋、白熊の毛皮のズボン、医療品。登山用具としては、靴、ザイル、ピッケル、コンパス、高度計等々があります。装備の中でも自分の身を守るのは防寒具と食糧です。特に、酷寒の地で過酷な自然環境下における防寒具は食糧以上に大切です。故・植村氏は極地でのギリギリの生活を体験して思い浮かんだのが「シルク素材」だったといいます。

「かって、十年前にエべレスト登山で使ったテントの内側は絹の羽二重でした。このシルクの布地が張ってあったテントは、非常に暖かかったです」

と話してくれました。絹の保温性の良さを極地用装備の1っとして選んだのです。言わば、シルクは探検の秘密兵器でもありました。故・植村氏が選んだ絹製品は、テントの他に、シルクの肌着、手袋、マフラーです。中でも、シルクの肌着は絶賛されておりました。

「確かに絹製品は保温性が高いです。ウールと同じくらい温かいのではなかろうか・・・・。例えば、極寒の環境下では、綿の肌着は汗をかくと体温を奪い、耐えられない寒さに落ちいります。その点、シルクは汗ばんでも体温を奪うことはなく体を温めてくれます。綿と比較すると保温性はハッキリ違います」 北極での体験を語ってくれた故・植村氏の言葉でシルクの特性でもある保温性・吸湿性・発散性が立証されております。その際の取材でいただきました色紙には「北極から南極へ」と書かれておりました。

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